水たまりより狭く、日本海溝より深く

今日も一日脳筋解決。脳みそこねこね

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子どもの頃の夢

初対面の人間と会話し、導入部が終わった後に挙がる話として、「子どもの頃の夢」がチョイスされることがたまにある。

気に入った相手にだけする話で、自分がこう言う人間で、どのような道を辿ってきたか提示し、相手の話も聞くことで興味を持った対象の人となりを知り、より相手のことを知るといったプロセスを踏む僕にとっては常套手段だ。

しかしながら、僕の子どもの頃からの夢の話は、10分そこらで語れる物でも無く、また一般社会で受け入れられにくい物でもあるので、大抵は内容を端折って話す。

そこには若干の嘘が混じり、僕のイメージに僕自身と相手との間で齟齬が発生する。ただその齟齬こそが現代社会というものであると認識しているので、齟齬が発生したからと行って嫌悪感を覚えることは無い。
もちろん、この齟齬のせいで会話に違和感が発生することもあるが、新たな小さな嘘を混ぜることによって均衡を保つ。この均衡を保つことこそが、社会に適合する能力だと僕は考える。

僕の夢

導入部に時間がかかったが、ここで僕の子どもの頃からの夢について、恥も外聞もかなぐり捨てて話そうかと思う。
インターネットという物は、社会とは違い匿名対匿名でのコミュニケーションが基本なので、本音をぶちまけられるこの場所というものが好きだ。

ものづくり

僕が生まれてからまず始めに興味を持ったことは、料理を作ることだ。あれは確か国が所管している某テレビ番組で、料理人にフォーカスを当てたドキュメンタリーを親と見ていた時の事だった気がする。

料理を作るバックグラウンド、つまり食材の選定から、調理時の工夫などを紹介した物で、幼少期の僕にとっては衝撃的な内容だった。

料理と言えば、店に赴き様々な料理の写真が載ったメニューを見て、自分が好きな料理、例えば色とりどりの子どもが好きそうな食べ物をプレートに載せたお子様ランチをオーダーする。
オーダー後暫く待てば、ウェイトレスが料理を運んでくる。後はそれを食し、最後に料金を支払うもの、または自室で遊んでいる最中に、母親にダイニングへ呼ばれ、親が作ってくれた料理を食べる。食べ終われば覚束ない足取りで、食器をシンクに置く物であると認識しており、調理するまでのプロセスを認識していなかった。

自分が今まで認識していなかったプロセスを、ブラウン管を通して初めて認識し、感動を覚え、当時まだ親初心者だった母親に教えを乞うた。

今思えば、これが所謂ものづくりに興味を持った初めの一歩だったのかもしれない。

結局、料理人という道を選ぶことは無かったが、この時に気付いた料理の楽しさは今でも脈々と引き継がれている。

話を創作すると言うこと

幼稚園の教育の一環で、自分でお話しを作ってみようといった取り組みがあった。与えられたテーマに沿って、自分でお話しを創作すると言ったものだったが、これが自分に非常に合うことが分かった。登場人物を用意し、特徴などを列記すると、とたんに頭の中でストーリーが動き出し、第三者視点で自分が作ったキャラクターが動き出す。これをひたすらリアルタイムで紙に書き写す。

そうして、できあがったお話しを発表し、高評価を得られたこともあり、話を創作する楽しさを経験することができた。

このスキルは主に学生時代、読書感想文や現代文の授業、反省文に大いに役立つ事になった。

駅での出会い

幼少期の頃、当時存命だった祖父に動物園へ連れて行って貰った道中、地下鉄の駅で自動改札機がメンテナンスしている場面に遭遇した。

幼少期の移動手段としては、バスかJR、親が運転する車しか利用していなかったため、なかなか自動改札機に触れることが無かった。
このフレーズを見て僕より若い世代は、JRを利用していたのに、なぜ自動改札機に触れることが無かったのか。親が全部やっていたからか。と思う人も居るだろう。
よく利用していたJR大阪駅に自動改札機が導入されたのは、1999年の年末頃だった。そのため、幼少期ではまだ有人改札だったのだ。幼少期は駅員に切符を改札してもらう事が好きだった。

さて、話を戻そう。自動改札機の中は見たことがある人も居るだろうが、簡単に言うと非常に複雑な構造に心を躍らせた。あの複雑な中をあんな速いスピードで切符が流れるのか、と非常に大きな感銘を受けた。

帰宅後は、自動改札機の仕組みについてインターネットで検索した。IBM Aptivaを立ち上げ、Windows 95が立ち上がる。その後Netscapeのショートカットをダブルクリックし、ダイヤルアップ接続画面で接続後、インターネットへリーチする。

リーチした後は、Yahoo!Japanへアクセスし、自動改札機について調べる。また、父親が工学に明るかったため、調べた事柄についてディスカッションを行い、自分の知識範囲を広げていった。

仕組みを理解するだけでは飽き足らず、自動改札機の模型を父親と一緒に作成し、仕組み通りに動くか、運用中に考えられる問題点は何か(切符が詰まるなど)、原因は何か、解決策はあるか、といったことを更にディスカッションし、知識を更に深めた。

この経験から、機械を作ることに大変大きな興味を抱き、メカトロニクスに関連した仕事に就きたいと興味を示し、ひたすら進んでいくことになる。

見えてくる問題

メカトロニクス分野に進むことを幼少期に決断し、嫌いな勉強に力を入れ、高専に進むこととなった。これで晴れてメカトロニクス分野への門戸を開けるんだと心躍ったが、入学後大きな壁にぶち当たることになった。

元々、潔癖症であることと、肌が弱いことが相まって、機械油が非常に嫌いだった。視覚的にも、精神的にも受け入れられず、堪えられなくなって、メカトロニクス分野を専攻することを辞めた。

サーバーとの出会い

メカトロニクス分野への専攻を諦めた高専1年から高専3年の間はただただ惰性的に生きていた。授業は最低限の出席日数しか参加しなかったが、自分で自習を行い、合格点ギリギリの点を取れるように調整してテストを受け、放課後は日本橋へ繰り出す、なんて学生生活を過ごしており、学内での生活は全てが灰色に見えた。

自主退学も検討したが、卒業後の進路の安定と授業料の安さなどが後ろ髪を引っ張り、思いとどまりながらも、嫌々学生生活を過ごしていた。

そんな中、高専4年の頃に仲の良い先輩から研究室に遊びに来ないかと誘いを受け、研究室にお邪魔した。このことがきっかけで、今まで灰色だった学生生活が、色を取り戻す事になった。

その研究室ではRuby on Railsを利用して、WEBアプリケーションを作成しており、興味本位について行ったところ、実際にコードを書いてみたら、と提案され手を出してみた。当時はWindowsを利用していたので、まず環境構築から躓いていたが、調べたり、先輩に助けを求めながら、何とか環境構築することができた。この環境構築できるまでのプロセスが非常に楽しかった。

先輩や研究室の先生にヘルプをしてもらいながら、初めてRuby on Railsでデータベースを利用した、軽めのWEBアプリを作成することができた。

この時に大きく興味を持ったのが、Ruby on Rails自体では無く、そのRuby on Railsで書かれたWEBアプリが動作する、サーバーだった。

サーバー自体はどう構築するのか、どういった物があるのかと、幼少期に自動改札機の中身を見たときと同じような感覚が蘇ってきた。
しかしながら、学生のバイト代程度ではもう一台PCを用意することが難しく(中古で買うことは一切考慮しなかった)、二の足を踏んでいたところ、MicrosoftがHPのタワー型サーバーと、Windows Server 2008を無料で提供してくれるキャンペーンがあったので、喜び勇んで申し込み、見事当選するに至った。

サーバーが届いてからはひたすら知識範囲の拡大に努めた。当時月5万円ほどのバイト代を稼いでおり、それらを全て専門書につぎ込んだ。それでも足りなかったので、親にお金を借りてまで専門書を買いあさり、専門書に穴が空くまで読み続け、頂いたサーバーで動作確認をした。

頂いたサーバーだけでは、事足りなくなったため、バイトを掛け持ちしてラックマウントサーバーを購入した。確か購入したサーバーは、HPのProLiant DL 160 G5だ。

しかし、複数のOSを利用するには何か仕組みが必要だった。そんな中現れたのが、VMwareのESXiだった。ESXiはWindows上で動くVMware Playerとは違い、ホストOSが不要なハイパーバイザであり、その上に複数のゲストOSを立ち上げることができる物で、当時の僕はまさに渡りに船と感じた。

そこからは、Linuxに手を出したり、DreamSpark(現Microsoft Imagine)を利用し、Windows Server 2008 R2を無償でダウンロードして、ESXi上にインストールしたりなどサーバー構築に関する基礎を実機を用いて色々と実践した。

この経験から、卒研室でサーバー構築をしたり、ネットワークインフラエンジニアとして働くようになった。

今の夢

もちろんの事ながら、ネットワークインフラエンジニアとして更に邁進していく夢も変わっていないが、ネットワークインフラの知識を使った小説を書きたいと最近思うようになった。

子どもの頃、図書館でパソコン通信探偵団事件ノートシリーズを読んだことをきっかけに、パソコン関連の話を書きたいと考えては居たが、当時の興味はメカトロニクスに向いていたので、考えるだけに終わっていたが、頭の中でいつかパソコンに関連した小説を書きたいと考えていた。

それから暫くして、すべてがFになるのアニメを見て、より一層その思いが強くなった。しかし、アニメだけではよし、書こうという気分にまではならなかったので、原作を読んでみることにした。

アニメでは描写されなかった所を原作で読むことで、創作意欲が一気に加速した。アニメだけでは書いて見ようとは思わなかったが、原作を読んだおかげで、良し書いてみようといった意欲が沸々と湧いてきた。

13年越しの思いが、ようやく実った。これまでにも何か話を書いてみようとは思った物の、頭の中で動くストーリーがぼんやりしていたため、筆を折る事が多かったが、今はどんどんとアイデアが泉のようにわき出てくる。ふと休憩すると、何の意識もしていないのに、頭の中でストーリーが動き出す。

残念ながら、文書力は平均よりかなり低いので、下手くそな文書になってしまう気がするが、今からでも始めてみようと思う。